interview 02

僧侶で経験した想いを
福祉の世界で活かす

佐藤 隆海さん


僧侶の経験をしたからこそ選んだ仕事

「僧侶を目指した理由に人を助けたいという思いがありました。福祉の仕事も利用者さんの悩みを一緒に感じ、考えることができるので、似た部分がたくさんあると感じています。」
丁寧に言葉を嚙みしめながら語ってくれたのは佐藤隆海さん。佐藤さんは27年間僧侶としてご経験を積んだのちに、幸区にある障がい者の就労移行支援施設「インプレッションかしまだ」に約5年お勤めになっています。
佐藤さんは18歳で出家、その修業は厳しく、僧侶としての生活は決して楽しいものではなかったと語ってくれました。そんな折に佐藤さんの父親が寝たきりになり介護が必要となってしまいます。今後のことに思いを巡らし、佐藤さんは苦渋の決断で僧侶の道を離れ地元の川崎に戻ることになります。
約半年後に父親は他界してしまうのですが、僧侶として父親を見送ることができた、と安堵します。
しかし僧侶として生きてきた佐藤さんが、僧侶以外の仕事を求めて初めて川崎で就職活動をすることとなりました。
さまざまな職種を探す中で、福祉の仕事に目がとまり、親身になって相談に乗ってくれた方が障がい者の支援員というお仕事をされていたそうです。
僧侶としてうまくいかなかったことはご自身の心の弱さが原因、とお話しされる佐藤さんですが、心の病をお持ちになっている障がい者の方々と同じ目線で対峙することができるのではないか、と考えます。就職に関してお世話になった方が障がい者の支援員だったということもあり、この職種が身近に感じたのかもしれません。人を助けたいと僧侶を目指したことと、障がい者の方々を支援したいという想いが重なった瞬間でした。

人のために、人を思う仕事

現在、支援員としてご活躍されている佐藤さんですが、障がい者の方々と一緒に過ごす日々においてさまざまな気付きがあると語ってくれました。思いを巡らせるようになるので、人のために、人を思い仕事ができている、との実感があるそうです。
代表の大島学さんは、佐藤さんを採用する際に福祉職の経験がないことに不安はなかったとお話ししてくれました。ご自身が以前アパレル関係のお仕事をされていて、その後就労移行支援施設の運営をされているので、他業種からの転職に関して全く抵抗はなかったそうです。僧侶で経験したことをうまく今の施設に還元してくれていると、佐藤さんを評価しています。

志があれば誰でも
活躍できる職業

セカンドキャリアで福祉職を考えている方、少しでもご興味のある方に対して、佐藤さんはこのようにお話ししてくれました。「どんな仕事を経験した方でも、その経験が何かは必ず役に立つ仕事だと思います。利用者さんとのコミュニケーションの中でご自身がこれまでやってきたことを伝えるだけでも意味のあることなので、志があれば誰でも活躍できる仕事だと思います。」
利用者さんと訓練を一緒にやってきて就職が決まった際に、共に成長してきたこと、伴走してこられたことに喜びを感じるし、やってきて良かったとの実感を持てると佐藤さんは語ります。
人と人との触れ合いを実感できる職種が福祉職。どの分野の福祉職でも同様のことが言えると思います。利用者さんと一緒にご自身が成長できる福祉の仕事を、今一度考えてみてはいかがでしょうか。